あなたならかまわない

想えば胸の奥から込み上げてくる気持ちが何かは、ホントはずっと前から気がついていた。
だけど気づかないフリをしてた。
だってきっと。これは叶わない。

◇◇◇

みぃたんはいつだって誰にだって優しくて、それでいて誰にでも触って。
その度に嬉しかったり、ヤキモキしたりして。それは結構疲れる。
だけどそんなみぃたんが結局は好きで、しょうがないなぁって許しちゃうのは惚れた弱みなのかもしれない。

今だって目の前で舞ちゃんに抱きついて写メ撮ったりしちゃって。
それをボーっと眺めていたら、舞ちゃんの背中越しに視線が合った。
目が合った瞬間にっこりと笑われて、私はそれを苦笑いで返した。
まるでみぃたんのまわりがキラキラと輝いているみたいな。

どうせわかってないんだろうな。どんな風に思って見ていたか、なんて。

距離を置こうとしても、いつも詰められるから。
でも肝心なところまでは詰めてこなくて、それは誰にでもそうで。
純粋で不器用で天然で鈍感でバカだけど頼りがいのあるリーダー。
きっとみんなのみぃたんでいる方がいいんだって思う。

だから自分からは近づかない。
叶わない想いが決して無意味だとも思わない。
そのくらい自分が溺れているんだと知ってももうどうしようもなくって。

だけど、みぃたんにならかまわない。
思い通りにならなくてもいい。振り回されてもいい。
結局いつもそんな考えに行きついちゃう。

「みぃたん。」

呼んだら笑顔で嬉しそうにしてくれる顔を見れるだけで幸せだとかホントになんて純粋なんだろう、私も。



END