Passion 2 せっかくの休日。 休日っていうからには、休んでやる!と、昼を過ぎても布団の中でうだうだ。 だってさー・・・。寒いし。 布団の中ってきもちいんだよねぇ・・・。 何時間寝ても寝れちゃうし。 このぬくぬくもはもはなカンジ。 ああ、なんだかねむくなってきたー・・・。 ---「イヤーンイヤーン、ハワイヤーン」 ハワイあったかい。っていうか、暑い。 雪なんてないもんねぇ。オールシーズン夏、みたいな? っていうか。 なんで亜弥ちゃんいるの? ここ、美貴の夢の中なんだけど? 勝手に出てくるなよぉ。 美貴はひとりでハワイを満喫すんだよぉ。 いつだかのコントの衣装を着て、ニコニコしてる亜弥ちゃん。 美貴もその衣装を何故か着てるんだけど、この際どうでもいい。 ハワイって言ったら海だよね! 日光浴もいいけど、この暑い日差しの中で海に入る?入っちゃう?? ぷかぷか浮き輪でー・・・浮き輪? ふと、隣でニコニコ笑ってる亜弥ちゃんを見る。 亜弥ちゃんの手に、浮き輪。 その浮き輪!! その浮き輪に見覚え・・・がある。 いつだか夢の中で美貴が使ってた浮き輪。 そうそう、美貴がぷかぷかしてたら、亜弥ちゃんが手を伸ばしてきて邪魔してきた、あの時の。 「たん、お腹減った。」 まただ! こいつ、またお腹減ったとか!! 勝手に夢の中に入ってきて、美貴の邪魔して。 別に美貴、お腹減ってないもんね。それより、ぽかぽかしたいんだよぉ。 亜弥ちゃんを置いて海に向かおうとしたら、裾を引っ張られた。 バランスを崩して、後ろから亜弥ちゃんに抱きしめられるみたいにすっぽりと美貴の体が。 ぎゅうってされて・・・人の体温ってあったかいなぁって。 ハワイより、布団より。 人肌ってあったかいなぁって。 一瞬で、それがわかってしまって。 とりあえず亜弥ちゃんに抱きついたら、耳元で囁かれた。 「たん、お腹減った。」 ちくしょー。 どうしても亜弥ちゃんはそっちに話をー・・・。 美貴はこのまま亜弥ちゃんに抱きついてぬくぬくしたいのにー・・・。 聞こえないフリして、ぎゅうぎゅう抱きつく。 あったかいなー・・・亜弥ちゃんの匂いがして落ち着く。 ん・・・? やけにリアルな匂い。 --そこで突然途切れた、ハワイの映像。 ゆっくりと目を開けた。 視界いっぱいに広がるのは、亜弥ちゃんの顔。 夢と同じ体勢で、美貴は亜弥ちゃんにぎゅうぎゅう抱きついていた。 「うあああ。」 「たん、お腹減った。」 前にもあったね・・・こんな事。 あの時は窓の向こう側にいたのに・・・こんなに近くに・・・っていうか。 どうしてここに亜弥ちゃんが? 「合鍵だよーん。」 ああ、そういえば渡してましたっけね。 それにしても、あったかい亜弥ちゃんの体。 大きな胸に顔を埋めてみる。 やわかくてきもちくてあったかい。 このまま窒息してもいいかも?とか思って、いやいやと妄想を打ち砕く。 顔を上げたら、優しい目で美貴を見る亜弥ちゃん。 美貴の手は、亜弥ちゃんの腰あたりにあって、強く抱きしめてるわけで。 あれ。 「たんー。もう限界。お腹減った。」 そう呟いた唇をぼんやり見つめていたら、どんどん近づきてきて、甘いくちづけ。 何もかもが、やわかくてきもちくてあったかい。 触れ合ってるとこ、全部が。 そして、心が。 「食べてもいい?」 美貴がゆっくり頷くと、亜弥ちゃんが美貴の上に覆いかぶさってきた。 从*VvV)<食べられちゃった。 从*‘ 。‘)<まだお腹減ってるよぉ。 END |
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